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スピリチュアルとか、絵とか、音楽とか、ゲームとかの話。基本的に作る人視点。マニア向け。

「undertale」ネタバレ有り、ゲームデザインの考察 その2

ネタバレするぞ!!!

今回は考察というより感想も多い。基本的にこの作品が好きなので、ほぼすべてを褒めちぎっている。

苦手な人は注意。

(私個人として、このゲームの内容を批判的にとらえようと思える場面がなかったというのもある)

 

 

 

 

 

 

トリエル戦が終わって、まだバブみが抜け切れてないプレイヤー(かつトリエルを殺さなかった場合)は、落ちて来たところまで戻ってトリエルと話すことができる。

ここでの会話は「それだけー!?」っていう文章量。

MARCYがうまくいくころ、「全部あなたの為に忘れるわ」っていってるし、あえてドライにしてるんだろうって感じがある。

トビーは作りたいところは惜しまずに作る人だろうという推測から、わざと短い文章量にしていると思われる。

 

で、Ruins出ると急にホラーっぽくなる。

今思えば普通の林?森?っぽいところなんだけど、味方キャラがいなくなってしまった孤独感で不安が募る。

あとやたら道が長い。この道の長さは中々いいデザインだ。ツクールでよくある「無意味に長い道」ではない。ひやひやするし、「なんでこの道こんなに長いんだよ~」と不安感を抱く。

 

このへんでSansが初登場か。

道の長さのせいで余計怖く感じるし、トリエルが「アスゴアに殺される!」という情報を叩き込んでくれたせいで、「モンスターは怖いんじゃないか?」という疑いを想起させる。

 

初見だと、Sansの登場の仕方と退場の仕方にびっくりするんだよね。

よく考えたら、「今通ったばかりの誰もいない左側」から唐突にSansが現れてるの、かなり突っ込みどころあるな。

 

(Sansは俺の嫁

 

弟に見つかったらまずいんじゃないか!?殺されるんじゃないか!?と無駄に不安になる展開から、「あ、こいつバカだから無害だ」って思っちゃう流れも面白い。

 あまりこの辺は語ることがない。

やっていたら自然と兄弟に対して気持ちが向いてくる。

一応NとPルートの考察のつもりなので、Gの話はしない。別記事ですると思う。

 

 

Snowdinの人はみんな寒いのが好き、とのことだが(「寒いのが好きな奴らが居ついた」って感じだったはず。Snowdinの道具屋さん談)、そのせいで皆寒いジョークを交し合っているんだろう。

ナイスクリームの人とかが、「アイスを食べるのにはぴったり」って言ってるのも、多分みんな寒いのが好きだからっていうことだと思う。たぶん。

 

そのへんの、「設定に沿ったさりげない会話」は本当に徹底されててすげーなーと思う。

一人で作ったテキストだからこそ一貫性があるんだけど、一人でクオリティを高めるのはめちゃくちゃ集中力を使うし辛い作業だ。

 

この辺で、手紙についての伏線が出てくる。

このときは、「へー、手紙送る文化があるんだ」程度だ。地味だけど、あとで気づきたい伏線だ。

携帯電話・SNS(あとで登場する)が普及しているのに手紙を送るというのもアナログ感が出て良い。

 

さらに、モンスターのキャラが以前に増して濃い。

スノードレイクとか、プレゼント飾られてる奴とか。雪にちなんだ奴が多い。

「笑ったぞ!親父は間違ってた!」が地味にすごい。短いフレーズの中から、説明的にならないように世界観を想起させるのがとても上手。

トビーの場合、このゲームを音楽から作ったそうなので、BGMのテンポが自然と会話に合う様に設計されているのかもしれない。

 

個人的にはアイスキャップをアイスにしてからお世辞を言いまくる。この選択肢を用意してあるというのが、トビーの精神性の深さを感じる。

犬はすべて伸びるまでなでる。なんのためのギミックなんだよ、マジで。

 

この辺の、「プレゼントをより飾ってやろう!」とか、「あえてこっちからギャグを言ってやろう!」とかっていう、「あえて面倒なことをするかどうかプレイヤーが自分で選択でき、ロールプレイしながらできる戦闘」は見事。

RPGのロールプレイとはこういうことだと思う。

「こうやったらどんな反応するんだろう?」っていうふうにプレイヤーを持っていくので、「ゲームをやらされている感」がなくなり、自分で選択したという優越感を抱かせる。

 

ただ、ぶっちゃけ筆者はアクションがすごく苦手なので、3体同時に出てくるのがすごくつらい。
Jerryはまだマシなんだけど、Temmie村周辺すらかなりしんどい。

そういうときに、「モンスター倒しちゃおうかな」と思ってしまうバランスも、シナリオとよくあっているから、これはこれでOKなのだが。

 

雪大福から出てくる犬の名前が黄色くなったあと、3回無視したらめちゃくちゃ近寄られたのは笑った。

しかも、近寄った状態で見逃すと、戦闘後顔を舐めてくれる。なんかキュンとくる。

よくそんな細かいところ作るなあ。

「コマンドを3ターン分選んだ手間」に、予想しない見返りがきたせいか、うれしさが引き立つ。

 

犬結婚。

あ、ちなみに、「看板を面白く書く」というのも結構難しいことだ。

フリーゲームをやる人にはわかると思うがが、「ここは調べたほうがいいのかわからない」という不便さや、「めんどうくさいから調べずに進もう」と思わせてしまう構造のものも多い。

 

犬夫婦と戦闘すると、開幕から目の前でキス(という名の鼻こすり)をしつづけるので非リアからのヘイトを買う。

「俺のホットドッグに触るな」という台詞は、たぶんHotな犬、つまり意中の犬=妻だと思うのだが、日本語訳すると非常にシモネタくさくなる。

海外ではホットドッグはシモネタになるのだろうか? あ、誰も教えてくれなくていいです。

でも、どっちの意味が正しいんだろうか。謎

地味に、みつかる直前の「嗅がれている最中」に専用のBGMがあり、なぜかJAZZっぽい。躍動感が一致していて良い演出。ゲームじゃないとできない演出だな、このへんは。

 

あとからこの夫婦と会話できるけど、「よくわかんない敵キャラ」が、「ひとつのストーリーを持ったキャラ」として、独立した個人として見られるのはさすがのこだわりだなーというところ。

 

スノードレイクが出るあたりで、Sansの移動の仕方がおかしいことを真剣に疑い始める。

「ゲーム的な仕掛けを使って作者が遊んでいるだけか……?」と思ったんだけど、人によってはこの時点でSansのショートカットがわかるのだろうか。

すでに「ただものじゃない感」が出始める。奈良シカマル的な。

(Sansは俺の嫁

 

雪だるまのかけらをもらう。

すごい短いシンプルなイベントだが、ロマンに満ちた童話的世界観。

(別ルートではただの回復アイテム☆)

目の前で食べてPルートのエンドを見ると、その世界腺では一生許してもらえないらしい。

 

ほかにも、雪像が伸びたり、SansとPapyrusの作った雪像をみたり(性格が出てるなー、と思いきや……な雪像)、謎の芸術評論家が雪像を評価していたり。

よくわからん洞窟があったり(なお住んでいるのは犬のもよう)、頭に雪が積もったり。

 

雪大福、雪10面体、雪をゴールにいれろ、Sansの雪フライ、つるつるすべる床、雪をCoreに届けているマッチョ(ベルトコンベアーを伸ばせという総ツッコミが入る)、雪で変化したパズル、雪で張り付いて食えないスパゲティ。

 

ここで使われているギミックがほとんど雪に関係しているというのも怖い。

しかも犬の生息地であるということと、あの謎の洞窟に犬が住んでるというのも一致している。

このマップでどうでもいいのなんてJerryくらいだ。

 

すごいな、Ruinsからひとつの町に行くだけのあのクソ短いマップで、こんなに語れる内容があるのか。

「短い台詞でどんなキャラかわかる」っていうのは、すごいことなんだ。

ゲームをプレイさせるプレイヤーに不快感を与えないテキスト量で、感動を想起させるというのは、キャッチコピーを作る的な難しさがある。

 

キャラクターを1人1人覚えるのって結構大変なんだけど、その手間をまったく感じさせてないと思う。

そんなキャラが何人も何人もいるっていうのは本当に愛の成せる業だ。

 

私は「自分が作りたい人」なので、どうしても、製作過程からの構造を見てしまうんだけど、「遊ばせてもらいたい人」は「完成されてること前提」なので、かなり見方が違うと思う。

 

 

 

つづく。(たぶんロングパスになる)